在宅医療の心構え

 

1)コンセンサス(合意)

実際に在宅医療ならびに在宅介護を受ける場合は、今後どのような医療を受けていくのかを患者さんとその家族および関係する医療機関・福祉機関でコンセンサス(合意)を得ておくほうが望ましいでしょう。実際には往診にあたる医師と患者さん・家族、および介護保険のサービスを利用している場合はケアマネージャーが相談し、その結果をケアマネージャーが関係各位に連絡することになっています。
ケアマネージャーは最低限でも月一回は患者さんのお宅を訪問し、現在のサービスが患者さん並びに家族の方にとって満足できるものかを確認する義務があります

要するに月いくらほどの負担で何をしてほしいかをはっきりさせておくことが必要です。

  • 医師による治療のみを望む。
  • 入浴させたり、身体を拭いたり、トイレの世話をしてほしい。
  • リハビリをして日常生活で自立できるようにしてほしい。
  • 買い物や掃除、洗濯など日常生活の世話をしてほしい。
  • 介護者が忙しいときだけでも施設であずかってほしい。
  • 日常の生活用品を支給してほしい。                                            などです
  

2)急変時の対処

実際に容体が急変したときどうするか(入院して最期までできる限りの医療をおこなうのか、そのまま自宅にいて在宅でできる範囲の医療をおこなうのか、積極的な医療をおこなわないのかなど)は在宅医療をしていていつも問題になります。容体が急変したときは家庭での介護の負担もこれまで以上に多くなります。しかし介護者が入院させたくとも患者さんが入院を望まない場合もあります。これは医師の一存では決められませんので、家族を含めて十分に話し合ってほしいと思います。

3)その他

実際に長い療養期間が続くかもしれません。医療にあたる各人が疲れないようにしましょう。そのためにも

  • 最初からがんばらず、6割程度の気持ちではじめましょう。
  • わからないことはその場ですぐに質問しましょう。
  • 訪問があるからといってわざわざ掃除をしたり、医療従事者(医師を含めて)にお茶菓子などでもてなすことはやめましょう。
  • みんな家族の一員だというぐらいの気持ちで接しましょう。

 



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