入浴のお世話
できるだけ入浴のできる環境を整備しましょう。
入浴の効能 ・全身の血行を良くする。 ・皮膚を清潔にし、床ずれの予防、治療に役立つ。 ・関節が硬くなることを防ぎ、動きやすくなる。 ・気分がさわやかになる。 ・全身の観察ができる。 |
入浴時の注意点 ・体調の良くないときは必ず医師に相談しましょう。 ・入浴の際にはなるべく付き添い一人にしないようにしましょう。 ・食事の前後1時間以内は避けましょう。 ・入浴の前に排泄はすませるようにしましょう。 ・浴室の温度は24度、湯船のお湯の温度は40度くらいにしましょう。 (血圧の高い人、心臓病のある人は38度くらいにしましょう。) ・お湯につかるのは胸から下になるようするのが無難です。 (湯船に深くつかると水圧により心臓への負担が大きくなります。) ・入浴後に風邪を引かないように部屋と廊下を暖めておきましょう。 (特に寒い冬場) ・入浴後は水分を補給し、30分ぐらいは安静に保ちましょう。 |
浴槽への出入り
1、いすや台を使いましょう。
浴槽と同じ高さのいすや台に 腰掛けて片方ずつ入りましょう |
2、腰掛け板を使いましょう。
浴槽の縁に渡した腰掛け板に 腰掛けて片足ずつ入る |
3、浴室を工夫しましょう。
すべったり、転倒したりしないよう 配慮しましょう。 |
4、入浴できない人はシャワー浴をしましょう。
・肩や腰にはバスタオルを当てましょう。 ・深めの洗い桶に足を入れるとお風呂の |
5、入浴に関する福祉サービスを利用しましょう。
家人の介助のみでは入浴が困難な人は福祉サービスを利用しましょう。
・ホームヘルパーを頼みましょう
市町村の福祉課からヘルパーさんが訪問され各種日常のお手伝いをしてくれる。
(ただし現実にはいろいろの問題点も起こっている。ヘルパーさんの質も問題となる)
・訪問看護婦さんを頼みましょう。
かかりつけ医の指示により看護婦が訪問し、看護・介護を行ってくれる。
この業務の中に入浴介助も含まれる。
(この2つはあくまで各家庭にあるお風呂に入浴できることが前提である。)
・訪問入浴車によるサービス
各家庭のお風呂が狭いなどの理由で入浴できない場合は入浴車を利用しましょう。
これらのサービスを受けられる回数は各地域によって差があると思います。 当院のある高岡市中田地区では平成10年4月現在 ・ホームヘルパーさんは週に2〜3回 ・訪問看護婦さんは週に2回 。入浴車によるサービスは月3回ほどでしょうか。 |
在宅医療を行っていると、患者さんせめて週に1回はお風呂に入りたいと言われます。
また家庭で使える簡易の浴槽も市販されています。そういう物を利用するのもいいかもしれません。
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