答え: 3(石川県。1347人、平成7年度)


・5人に1人が石川へ
・高校生の進学先、大きなウエイト

今回は、富山県からどの都道府県に転出しているかを、女性に注目して見てみよう。
表には、転出数の多い順から転出シェアが2%以上について掲載した。
一番転出が多いのは、石川県の1347人(平成7年の1年間)である。転出者の合計が 7517人であるから、転出者合計に占める石川県の割合(転出シェア)は、18%弱と なっており、5人に1人が石川県への転出である。2位の東京都への転出が969人であ るから、石川は東京よりも4割程度多く、ダントツの人気である。
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男女差に注目してみよう。
石川県など近いところは男女を問わず転出数が多いが、相対的にみると、女性の方により 人気がある。男女差は石川県で3.95となっており、新潟県も女性人気である。富山県 に特有の現象でもないのだろうが、「なるべく娘は近くに...」という親の意向が読み 取れる。また、京都府は女子の進学先定員数が多いという必然性もあるが、関西地域は全 般的に女性に人気があるようだ。
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表の14都道府県のうち、5年前と比較して転出数が増加(人気上昇)してきているの が、北海道と新潟、長野、岐阜の4県である。特に新潟県は、女性人気が上昇しながら転 出数も増えていることが注目される。残りの10県はバブル崩壊という要因もあろうが、 転出数が減少している。
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大学進学に伴う転出が転出の大きなウエートを占めている。進学先の人気度が転出先の人 気度に影響している。裏を返せば、他県からの進学の人気度が富山の転入の人気度に大き な影響を及ぼしている。学生の「多様性」が街のにぎわいを創出する。富山もより”多様 な”個性を持った高校生の進学先として選択されるようになってほしい。

●転出先(女性に注目して)
      転出者数    【参考】
      (女性)転出   転出シェア
          シェア   女−男
1.石川県 1,347人 17.92  3.95 女性人気
2.東京都  969人 12.89 ▲1.13 女性不人気
3.愛知県  622人 8.27 ▲0.93 女性不人気
4.大阪府  525人 6.98  0.41 
5.新潟県  487人 6.48  1.10 女性人気
6.神奈川県 451人 6.00 ▲0.57 女性不人気
7.千葉県  304人 4.04 ▲0.36 
8.埼玉県  277人 3.68 ▲0.56 女性不人気
9.岐阜県  267人 3.55 ▲0.80 女性不人気
10.京都府  258人 3.43  0.67 女性人気
11.福井県  234人 3.11 ▲0.45 
12.北海道  202人 2.69  0.03 
13.長野県  180人 2.39  0.35 
14.兵庫県  177人 2.35 ▲0.08 
※住民基本台帳人口移動報告年報(平成7年)
 転出シェアが2%以上の都道府県のみ記載。