答え: 3(長野市「026」)


・富山の3ケタ化は難しい
・イメージ格差がますます広がる

富山県内ではあまり知られていないかもしれないが、今年の6月1日午前2時より、金沢 市をはじめとする「0762」エリアの市外局番が「076」となる。
東京「03」の時のようにケタ数は増えないから、富山からかける場合は、あまり気にす る必要はない。ただ、金沢市内からかける場合は、これまで例えば「55−5555」を ダイヤルしていたとすれば、6月1日からは「255−5555」となり、短縮番号は登 録し直す必要がある。

■表
●北陸主要都市のエリア人口と一般加入電話契約数
「076」 金沢市など  67万人(35万件)
「0764」富山市など  50万人(25万件)
「0776」福井市など  41万人(20万件)
●市外局番3ケタ化都市のエリア人口と併合状況
「076」金沢市など   67万人
(旧0762のみ)
「025」新潟市など   66万人
(旧0252が49万、旧0253が17万)
「026」長野市など   55万人
(旧0262のみ)
「028」宇都宮市など  56万人
(旧0286のみ)
「029」水戸市など   57万人
(旧0292のみ)
「053」浜松市など   78万人
(旧0534が56万、旧0535が22万)
「054」静岡市など   75万人
(旧0542が47万、旧0546が28万)
「058」岐阜市など   61万人
(旧0582が43万、旧0583が18万)
「086」岡山市など   105万人
(旧0862が62万、旧0864が43万)
「089」松山市など   62万人
(旧0899のみ)
「096」熊本市など   86万人
(旧0963が66万、旧0962が20万)
「098」那覇市など   107万人
(旧0988が57万、旧0989が50万)
「099」鹿児島市など  64万人
(旧0992のみ)

近年はポケベルなどの番号割当て急増などで、電話番号の空きが無くなってきている。
「0762」エリアは、現在約35万件の一般加入電話の契約数があり、NTTによれば 40万件が市外局番3ケタ化の目安だそうだ。3ケタ化により、これまで使用していない 「0*」と「1*」を使用(市外局番20*や21*が誕生)して、60万件程度までと りあえずは可能ということである。
さて、この市外局番3ケタ化は、都市のイメージ形成に大きな影響を与えると思う。
現在、政令指定都市以外で市外局番が3ケタ化されている都市は、表にあるように12都 市あり、金沢が13番目として仲間入りすることになる。
ここで注目したいのは、市外局番を併合したケースが7ケースあることである。実質、そ のエリアのみを対象とした値下げである。
これまで、長距離の電話料金は、順次値下げされてきたが、市内通話料金は競争会社が未 成熟なこともあり、3分10円のままである。しかし、新潟市の例にも見られるように、 旧市外局番を併合することにより、実質値下げしているケースがある。(ただし、併合に より加入数が40万件を超えるときは、基本料金が150円アップするので、隣接エリア へまったく電話しない家庭の場合、値上げとなる)
特に沖縄県の場合、人口は129万人弱であるから、3分10円でかけれるエリア人口が 80%を超える。
さて、富山における市外局番3ケタ化の可能性はどうであろうか。
はっきり言って、難しい。契約数の少なさ以外に、富山特有の大きなハードルがある。と いうのは、富山の市外局番は現在「076*」である。もし、3ケタ化になるとすれば、 「076」?...。これでは、金沢エリアと同じ市外局番となり、市内局番を認識して 電話料金を計算するソフトを開発しなければ事実上不可能である。同様のケースが福井市 と滋賀県大津市など5ケースある。NTTのソフト開発優先順位と容易性を考えると、富 山の3ケタ化は非常に難しいように思う。
3ケタ化が遅れることにより、ますます金沢とのイメージ格差が拡大していくだろう。実 利をとれば、現在4つのエリアとなっているものを、富山県全体で1つのエリアにすると か、せめて呉東と呉西の2エリアにするという方法もある。しかし、この発想も3ケタ化 移行時のオプションという形でしか実現しないであろう。
県内間通話は、通話全体の80%強をしめ、隣接エリア間の通話もかなりの比率であろう から、NTTとしては、エリア統合による基本料金増収以上に、かなりの減収になる。し かし、併合を行った7ケースでは、実質値下げしているのであるから、富山「0764」 が3ケタ化される時も、エリア併合を要望したい。


補足:1998年1月
富山でも3ケタ化されることになりました。
例えば、0764-55-5555は、076-455-5555となります。